BNIとの出会い、そして東日本大震災──『想いを行動に変える力』

私がBNIに出会ったのは、2010年の12月。 ちょうど7年目に入った自社経営の中で、孤独を感じていた時期でした。 経営者という立場は、社員や取引先には相談できない悩みも多く、「誰に頼っていいかわからない」と感じることもありました。 そんな時、異業種で前向きな人たちが集い、支え合うコミュニティがあると知り、ました。迷わず飛び込んだ理由はギバーズゲインという、与えるものは与えられるという理念に共感したからです。

そしてその数ヶ月後、私はBNIメンバーとして活動している中、東日本大震災を迎えました。 日常が音を立てて崩れていく中で、胸に刻まれたのは、 「この状況で、私に何ができるだろう?」という問いでした。 実際、被災地を訪れることもできず、ただ無力感に包まれていました。

そんなある日、BNIのあるメンバーが声をかけてくれたのです。 「吉田さん、脅威や防災に興味ありませんか? 教えるのが得意なら、きっと役に立ちますよ」 その一言が、私を大きく動かしました。
紹介されたのは、福島大学の教授。 彼が提唱していたのは、災害時に自分の心の“羅針盤”となる「心の防災教育」でした。 それはマニュアルや設備に頼るだけでなく、人間として“どう生きるか”を教える教育。
私はすぐに深く共感し、チームの一員として参加することを決め、福島大学客員研究員として活動することになりました。 大学関係者、自治体職員、医療関係者など多彩な顔ぶれが集う中で、「人の命を守るには、心の力が必要だ」という思いが強くなっていきました。

特に心に残っているのが、2016年の熊本地震。 発災から1週間も経たないうちに、福島大学のチームとして私たちは現地へ向かいました。 被災した方々と直接向き合い、言葉を交わす中で、 「行動すること」が支援になるのだと実感しました。
その時、BNIのネットワークが生きました。 被災者への炊き出しをしたいボランティア団体のために、 居酒屋の居抜きの空き物件を提供できないかと相談を受けた私は、 すぐにBNI熊本のメンバーに連絡。 すると、たった一晩でスペースを確保できたのです。

 BNIは、想いを“言葉”で終わらせない。 「行動する仲間」が、確かにいる場所だと、私はあらためて感じました。